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「なんで、たんぽぽに入ることにしたの?」


毎朝の登校路、坂道は虫やらなんやらを踏まないよう足元を見ながらえっちらおっちらと歩きます。階段を登り道路上を渡る橋に立った時、ようやく視線は空へ。今朝は真っ青な空に、筋状の秋らしい雲が流れていました。

「あ、見て!ドラゴンの顔見つけた!ほら、あそこが眼!」

娘の同級生の女の子が指差す雲。

「見えた見えた!大きな顔だねー!」

そんな会話に朝から満たされていると、女の子の登校班の2年生の男の子が私に尋ねて来ました。 

「ねぇねぇ!何でたんぽぽに入ることにしたのー?」

思い返せば、多分「たんぽぽ行ってるの?普通じゃないの?」と尋ねてくれた子と同じ子。

「うーんとねー!実は保育園の時にも、ゆきちゃんは保育園の他にもう1つ…2つのところに通っていたんだ。だから、小学校でもみんなと一緒のクラスとは別に、特別なお勉強しにたんぽぽ(支援級)へ行ってるんだよ」

我ながら上手く説明出来ていない…せっかくのチャンスを無駄にしている感が!少年は「えー!」と2つ同時に通い、別のお勉強しているらしいことに驚いています。私の説明も悪いし、少年もいまいち腑に落ちない様子。そこで、試しに今まで子どもたちには言ってこなかった病気ことを伝えてみました。

「ゆきちゃんはね、みんなが学校に通うのと同じように、毎月病院へ通っているんだ。生まれつきの病気があるの。病気といっても、みんなに感染るようなものではないよ!その関係でね、たんぽぽにも入ることにしたんだ」

「へー」と少し驚いたような顔をして、今日はおしまい。また、別の話題になりました。いや、ほんとに子どもたちに端的に伝えるの難しい!でも、こうやって何度も質問してくれることが嬉しいし、一度に正しく伝えるのではなく、少しずつ少しずつ伝えることが大切なのかもしれません。

小学校入学時、クラスの保護者の方々には娘が結節性硬化症という病を患っていること、この病気は感染するものではないこと、病気の影響で通常の倍時間をかけて成長していること、登下校で付き添うことを伝えました。そして、子どもたちに分かりやすく誤解のない伝え方を私自身まだ分からないので、みなさんも子どもたちに病気や支援級について説明する際には悩むと思うこと、その時には「そんなこと言ってはいけない」と言うのではなく、毎日登下校で付き添っているから直接私に質問してみるよう声を掛けて欲しいことを伝えました。

でも、これを伝えたのは一年生の娘のクラスの保護者(と都合によりもう一クラス)だけ。2年生の少年は、誰に言われたのでもなく、自主的に気になったことを私に尋ねてくれたのです。しかも、日を分けて2回。

また、次の質問に備えなければ!待ってるよ!少年!

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